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七森酒店の『七氏ブログ』
nanawine.exblog.jp
日々のワイン日記&ワイン会の記録を綴っています
by opus77
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Lafite=「拉菲酒庄」
7・8年ほど前に某インポーターから

御社でラフィットの在庫はありませんか?
という問い合わせが毎日のようにありました。


その頃、ミレニアムヴィンテージを堺に
急騰したメドック格付け第一級格付けの
シャトーのなかでも「ラフィット」は飛び
抜けて価格が上昇していました。

当時BRICSと呼ばれる経済発展が
著しい国で高級ワインの消費量が急拡大し
中でも中国での需要が急増しました。

それは一般に消費される飲み物として
ではなく金融の投機商品として市場が
急拡大したことも一因として挙げられ
ます。


中国でワインが富裕層の文化として
本格的に根付いたのはここ10年位
とされます。


中国語でラフィットは「拉菲酒庄」
と表記され、縁起を重要視する国民性から
好印象を得て、ボルドー(メドック)
格付け第一級筆頭という歴史的評価から
その他に比べて一際高い需要があります。

それを実証するように北京語でも広東語
でも繁栄を意味する発音と似ており縁起
が良い数字とされる「八」に合わせて
ラフィットは2008ヴィンテージの
ボトルに漢字で「八」を赤字で入れ
人気に拍車をかけた結果、プリムール
(発売当初)で1ケース£1,950
で売られていたものが最終的に
£21,500まで高騰しました。

それは2008年のラフィットに対する
味わいと言うよりは中国人にとって
贈り物にするには最高のものとなる
ことからこのような熱狂的な価格高騰を
引き起こしました。

利益追求の会社経営的観点から言えば
巧みなマーケティングが成功したと言えます。


でもこれまでラフィットを自分が頑張ってきた
ご褒美や、子供の誕生日に開けようと
購入を検討してきた一般のワインエンスーには
手の届かない遠い存在となってしまいました。

長くなってしまったので明日に続きますm(__)m
# by opus77 | 2012-09-19 20:51 | ワインあれもこれも日記
グラス1杯300万円にもなるワイン?
2011年、香港で行われたワインオークションで
「シャトー ラフィットロートシルトの1869年」
1本が、史上最高値の23万ドル(約1900万円)
という価格で落札され話題になりました。

事前に予想された落札価格の約30倍
グラス1杯約300万円となる値段で
中国の高級ワインに対する熱狂ぶりが伺い知れます。


今年に入ってその熱狂ぶりにブレーキが
掛かったとされる中国での高級ワインブームですが、
中国ではボルドーのメドック格付け筆頭格、
ラフィットの人気が一番高くその年間消費量は
200万本を超えると言われます。

この消費量は1年間に生産されるラフィットの
年間生産量の10倍に相当します。

ワインの生産量には限りがあるので
当然そのような量が消費されるということは
考えられません。

一体何が起きているのでしょう。


答えはバレバレですかね(笑)明日に続きます。
# by opus77 | 2012-09-18 22:01 | ワインあれもこれも日記
ワインのラベル と 携帯電話
この三連休、東京から店長のお姉
ちゃん家族が我が家に来ていて
毎日子供のゲームも店長のアルコ
ールの量も無法地帯・・・。
家の中は朝から深夜までそりゃー
賑やかで洗濯物の量も山盛りでした。


昨夜みんなで夕食を食べていた
時の事です、店長のお姉ちゃんが

「これマルゴーってラベルに書いて
 ある、シャトー・マルゴ-?」

と言いました。

店長「これはマルゴー村のワインと
   いう意味で、シャトー・マル
   ゴーじゃないよ」

その時飲んでいたのは
メドック3級 ジスクールのセカンド
ワインでした。


私はその話を聞いた時、世の中
の人がワインは難しいという
原因の一つが見えたようでした。

ワインの顔は、ラベルです。

人間ならば顔をみれば違いが
すぐに分かります。
しかし、ワインはそうではありません。

ラベルには、ワイン名・作り手
産地・クラス(特級とか一級など)
畑や村名・製造年・アルコール度数
等が記載されています。

少し慣れれば、半分くらいは分
かるようになると思いますが
どれが村の名前で作り手でなど
と見ていくのは難しいと思います。

特に、歴史があるフランスの
ラベルは建物が描かれていて
似たり寄ったりですし

あの小さな四角い中に沢山の
情報が書かれていて、分かり
にくいよなーと私自身も思います。

まるで、何度説明を聞いても
よく分からない、「携帯電話の
料金システム」の様です。

「で、月額いくらになるの?」
という質問は、

「で、このワインの名前は何?」

とよく似ていると思います。
# by opus77 | 2012-09-17 21:58 | ワインあれもこれも日記
蛙ラベルの秘密とは?
こんばんは、店長です。



「スミソニアン博物館に永久保存されるデザイン」


時は1981年、現オーナーのジョン・ウィリ
アムス氏(作曲家とは同姓同名です)は
友人と共に2台のオートバイ(BMW?)を
売った5000ドルを元に念願のワイン造りを
始めました。

土地の取得、ワイナリーの建設などで
資金的余裕の無かったオーナーは
ワインの顔といえるラベルのデザインを
チャーチル・ハウスという無名のデザイ
ナーに依頼しました。


その報酬は現金200ドルとワイン2ケース
だったとされます。

ところが、蛙をモチーフにしたその
ユニークなラベルはあのナショナル
ジオグラフィックデザイン賞を受賞
そして、なんとスミソニアン博物館
に永久保存されるという栄誉を受けました。


これぞWin-Winの関係ですね。


因みに訳すと「蛙の跳躍」という
奇妙なネーミングのご説明。


「Frog」とは「蛙」を意味し、
それはワイナリーを建築した場所が
昔レストラン向けの蛙養殖場だった
事に由来します。

「Leap」とは「跳躍」と訳されますが
これは1976年、伝説のパリテイスティング
で世界一の赤ワインの座に輝いた
スタッグス・リープ「牡鹿の跳躍」を
ジョン・ウイリアムス流のジョークで
パロディ化して生み出されたものなのです。
# by opus77 | 2012-09-16 23:32 | ワインあれもこれも日記
今年のボジョレーヌーヴォー2
こんにちは、店長です。



「誰が造ったか、
 今年はそれが明暗を分ける年になる」


ボジョレーヌーヴォーは「ボージョレ」
地区で生産される新酒のことで
その年のぶどうの出来をその年の
11月第3木曜日に解禁し、一足先に楽しむ
ことが出来るというお祭り的な発想の元
イベントを創りだし一大ブームになり
今なお世界中の多くのワインファンを
魅了しています。


しかしながらそこには各ワイン生産者が
頭を悩ます問題が潜在しています。

「解禁日が毎年決まっている」

ということは、どのような天候の年でも
解禁日にワインを仕上げるために
天候不順で未熟なぶどうであっても
十分に成熟する前に摘み取らなければ
ならないという事に繋がります。


毎年ぶどうの摘み取り公示日が発表
されると、大手メーカーにただ単に
収穫量kg単位で購入を約束されている
ような一般のぶどう農家は、リスクを
回避するため、未成熟のまま直ちに
収穫を開始します。


必ず決まった数量を解禁日までに
生産しなければならない大量生産
の大手メーカーの大半では
十分な成熟を経ていない葡萄は
糖度が少ないため醸造段階で
大量の糖分添加が行われます。


それによりワインにボリューム感が
でてそれらしく出来上がりますが

天候が安定して自然に醸造出来る
年のワインとは飲んだ時に明ら
かな差が生じます。


今年はたとえ生産量が激減したとしても
自分たちの造るワインに情熱的な
こだわりを持ちリスクを犯すことを
恐れない優良な生産者のボジョレー
ヌーヴォーを選ぶ必要性が例年以上に
高くなると考えます。
# by opus77 | 2012-09-15 17:18 | ワインあれもこれも日記
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